1799年(寛政11)幕府が東蝦夷地を直轄地とした際、幕府の命を受けた南部藩が箱館警備の為に設けた陣屋跡。 1821年(文政4)松前氏の復領後に廃止されるが、1855年(安政2)箱館奉行が設置されると、南部藩はこの元陣屋を再建し、約300人が警備の任についたという。 1868年(明治1)旧幕府軍の蝦夷地上陸の噂と政情不安から南部藩は警備兵を撤退させる事となり、8月11日夜、陣屋に火を放つと、イギリス人ブラキストンから雇入れた汽船に乗り、南部へ引き揚げた。 現在陣屋跡は駐車場となっている。遺構として石垣が残されているが、中には後年のものと思われる新しい石垣もあり、どこまで往時のものか良く分からなかった。 |