北海道白老郡白老町陣屋町
--内郭虎口に復元された冠木門--
| 別名 | 仙台藩シラオイ元陣屋 |
| 交通 | JR室蘭本線「白老駅」から徒歩25分。 |
| 築城年代 | 1856年(安政3) |
| 築城者 | 伊達慶邦 |
| 形式 | 陣屋 |
| 主な城主 | 仙台藩 |
| 1855年(安政2)江戸幕府は函館開港に伴い、蝦夷地を再直轄すると共に、津軽・南部・秋田・仙台・松前の五藩に警備を命じると、仙台藩は白老から襟裳岬を越えて、東方の太平洋沿岸一帯、国後・択捉島を含めた知床半島までの広大な地域の警備を命ぜられた。仙台藩ははじめ勇払に元陣屋を構える予定だったが、構築に不向きであった為、この地に変更した。 陣屋経営費は年間1万両に及び、また警備範囲が広範囲であった為、現地では非常に困窮したとされる。1859年(安政6)江戸幕府は各藩の財政負担を軽減する為、先の五藩に会津・庄内藩を加え、警備区域の変更を行い、仙台藩の藩領は縮小したが、それでも経営の成果を挙げる事は出来なかったという。 1868年(明治1)戊辰戦争において仙台藩は奥羽列藩同盟の盟主となり、新政府軍に対抗した為、追討軍が陣屋に攻め寄せるというので備頭児玉覚之進以下100名は急いで陣屋を撤収し、小樽から船で本藩へ引き揚げた。 陣屋は円形・弧状に廻らせた内郭・外郭から構成され、6,6ヘクタールという広大な面積を誇る。外郭は長屋や稽古場が置かれ、居住区的な性格を持ち、入口は馬出と呼ばれる蔀土塁が設けられ、内部が見えないようにしている。内郭は外郭と堀に架けられた橋で結ばれ、本陣・勘定所・穀倉等が置かれ、管理的な機能を集中させており、建物跡が平面表示されている。 |
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| 石碑・案内板 | 外郭入口に設けられた蔀土塁・堀 | 外郭虎口 |
