粟野城

粟野城（あわのじょう）
栃木県鹿沼市口粟野

--物見曲輪遠望--

別名	涛速城
交通	東武日光線「樅山駅」からバス「上仲町」下車。
築城年代	1338年(暦応1)
築城者	平野範久
形式	山城
主な城主	斎藤秀隆・平野久国

築城年代は諸説あるが、1338年(暦応1)佐野氏家臣である平野将監範久により築かれたと伝わり、粟野・粕尾・清州・南摩を領したといわれる。
1575年(天正3)皆川城主皆川広照は一族である斎藤秀隆に粟野城を攻め落とさせ、城主平野大膳久国は佐野に逃れた。
1584年(天正12)皆川広照と後北条氏との合戦の際、城主斎藤秀隆もこの合戦に加わり、手薄となった隙に佐野氏は粟野城を奪還し、旧城主平野大膳久国ら城代七将を置いて守らせた。
1588年(天正16)広照は粟野城を攻め、斎藤秀隆・平野大膳久国が討死する等、互いに多くの死者を出す激戦の末、再び皆川氏の属城となり、落合徳雲入道が城代となった。
1590年(天正18)豊臣秀吉による小田原攻めの際、上杉・浅野勢に攻められ落城し、廃城となった。
横根山支脈の標高258メートル山頂から山麓にかけて築かれた山城。山頂に物見跡があり、その東南の一段下がった平地が本丸といわれ、本丸下方の居館跡と思われる谷戸を囲む東西の尾根上に曲輪や堀切を設けている。粟野城山公園として整備されており、改変されている個所も多いが、遺構は良く残されている。


大手	居館跡	石垣


オニの門・井戸跡	本丸下方谷戸	西尾根堀切①


西尾根堀切②	西尾根・男二城	本丸


烽火台跡	物見曲輪	山頂からの眺め・右下が本丸


東尾根堀切	東尾根竪堀	東尾根に立つ石塔


東尾根・女二城	東尾根山腹に立つ斎藤秀隆墓	井戸跡

参考文献　「とちぎの古城を歩く　下野新聞社」
　　　　　　　　　　　「茨城・栃木・群馬の城郭　新人物往来社」

訪城回数　1

2022年1月