広島県広島市安佐南区山本町
登山口地図
--千畳敷(本丸)--
| 別名 | 金山城 |
| 交通 | JR可部線「下祇園駅」から登山口まで徒歩25分。 地図の地点、武田山憩の森奥に登山口があります。 |
| 築城年代 | 鎌倉時代 |
| 築城者 | 武田信宗 |
| 形式 | 山城 |
| 主な城主 | 安芸武田氏 |
| 1221年(承久3)甲斐武田氏5代信光は承久の乱の戦功により安芸国守護に任命され、甲斐国守護と兼ねるようになる。武田氏は当初鎌倉に在住し、安芸国には守護代を派遣して統治していたが、1274年(文永11)武田氏7代信時の頃、蒙古襲来に備えて下向を命じられている。そして信時の孫である信宗により銀山城が築かれたとされる。 南北朝時代、武田氏10代信武は北朝方に属し、信武没後、嫡男信成が宗家と甲斐国守護を継ぐと、弟氏信は安芸国守護を継ぎ、安芸武田氏初代となる。 1368年(応安1)氏信は守護職を解任され、安芸守護職は足利氏一門が歴任するようになり、安芸武田氏は安南・佐東・山県三郡の分郡守護に任じられ、支配地域は太田川(佐東川)流域を中心とした範囲に狭められた。1440年(永享12)安芸武田氏4代信繁の嫡男である信栄は若狭守護職に任ぜられ、若狭国に移り、若狭武田氏初代となっている。 安芸武田氏は室町・戦国時代を通じて安芸国に勢力を伸ばす周防国大内氏に対抗し続ける。武田元繁の頃、大内氏の圧力に屈し、服属を余儀なくされ、1508年(永正5)大内義興の上洛に従うが、帰国後、尼子氏と結び、離反する。1515年(永正12)勢力拡大を図る元繁は己斐城を攻めるが、義興の命を受けた毛利興元が武田方有田城を攻略した為、兵を退いた。1517年(永正14)2月、元繁は有田城攻略の為、熊谷・香川・己斐氏等の諸将以下、5千余騎を率い、今田城に入り、10月3日、東進して有田城を包囲する。10月21日、武田方先鋒は多治比表へ侵攻し、放火して挑発すると、当時多治比猿掛城主であった毛利元就はこれを破り、翌日吉田郡山城からの援兵と共に有田に出陣、熊谷元直の陣を急襲して元直を討ち取った。これに元繁は伴繁清・品川信定両将を有田城の包囲に残し、自らは4千8百余騎の陣頭に立ち、鶴翼の陣形を敷いて毛利軍に対峙した。毛利軍は中井手の敵塁を突破し、又打川近くまで押し寄せていたが、数に勝る武田軍に押され、敗走を始める。しかし元就は味方を叱咤し、毛利軍1千余騎は徐々に押し返していく。血気にはやった元繁は騎馬で又打川を渡ろうとしたところ、矢に当たり、討死、武田軍は敗走した。 元繁の跡を継いだ嫡男光和も尼子氏と結んで大内氏に対抗した為、銀山城はしばしば大内氏に攻められ、また熊谷氏等、家臣の離反もあり、徐々に衰退する。1540年(天文9)光和没後、跡を継いだ信実は出雲国に逃れ、翌年銀山城は毛利元就に攻められ落城、安芸武田氏は滅亡した。 武田氏滅亡後も銀山城は重視され、歴代領主大内氏・陶氏・毛利氏は続けて城番を置き、元就は一時隠居城として入城する予定であったとされる。 武田山憩の森奥から登山道があり、大手道防備の為の「馬返し」と呼ばれる曲輪・近世城郭の桝形の原形と評価される巨岩を利用した御門跡を経て、千畳敷(本丸)に続いている。千畳敷(本丸)から更に上ると武田山山頂に着き、東西稜線には館跡や見張台、弓場跡等が残る。 また南東麓、大年神社が建つ地は武田氏の出城があり、米庫を設けて兵糧を貯蔵していた事から農業祖神である大年神を祭ったと伝わり、明治の頃まで土中から焼米が掘り出されたといわれる。 |
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| 馬返し | 御門跡�� | 御門跡�� |
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| 千畳敷(本丸) | 山頂西堀切 | 山頂 |
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| 山頂から東、館跡方面 | 館跡にある大岩 | 館跡に置かれている鶯の手水鉢 |
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| 館跡東堀切 | 見張台跡 | 大年神社 |
「広島・岡山の城郭 新人物往来社」
訪城回数 1
2019年12月
