犬居城

犬居城いぬいじょう
静岡県浜松市天竜区春野町領家
Mapion

--南東から城址遠望--
別名 乾城・鐘掛城・鞍掛城
交通 各線「西鹿島駅」からバス「犬居すみれ通り」下車。
築城年代 1574年(天正2)か
築城者 天野藤秀
形式 山城
主な城主 天野氏
地元の国人領主天野氏居城。天野氏は藤原南家、工藤時理の末裔で、伊豆国天野郷に土着して天野氏を称した藤内遠景を祖とし、1221年(承久3)承久の乱後、地頭として山香庄に入部すると、室町時代以降、北遠を代表する国人領主に成長した。
天野氏は戦国時代、今川氏の配下として活躍するが、1560年(永禄3)桶狭間合戦後、今川氏が衰退すると、徳川家康に従い、更に1570年(永禄13)頃には水窪周辺を支配する高根城主奥山氏と共に武田信玄の支配下に入る。この時犬居城は大幅な改修がされたと考えられる。
1575年(天正3)長篠合戦後、徳川家康は2度目の犬居城攻めを開始した。天野氏は犬居城を棄て、勝坂城や塩見坂の天嶮を利用して防戦するが、遂に力尽き、信濃国へ逃れた。
現在見られる遺構は武田氏の影響を受けたものと考えられ、堀や土塁が良好に残されている。
東曲輪堀切 東曲輪 馬出曲輪下横堀
馬出曲輪下竪堀 馬出曲輪 二の丸虎口
石積み 本丸 井戸跡
物見曲輪 物見曲輪から南方 物見曲輪下堀切

参考文献 「現地案内板」
                        「静岡・愛知・岐阜の城郭 新人物往来社」
訪城回数 1
2014年1月